bonotakeの日記

ソフトウェア工学系研究者 → AIエンジニア → スクラムマスター・アジャイルコーチ

アジャイルコーチとスクラムマスターの集いで僕が得た学び

これに行ってきました。

www.attractor.co.jp

スクラムマスター、アジャイルコーチを生業とする人たちが集まる2泊3日の合宿で、一応OST の体裁を取っているが、2日目の午後にはもう単にみんなそこらで雑談しているだけにしか見えない会でした。

ただ、その雑談がとてもとても濃密で。

まだそのOSTが始まる前、「雑談しませんかー」と声をかけられ*1、軽い気持ちで応じて、なんとなく自己紹介程度に今やってることや感じている課題感をポロッと話したら、いつの間にか僕はコーチングを受けていて、10分後には僕は新たな気づきを得ていました。な……何を言っているのか(略 このネットスラングってまだ使われてるんだろうか

要するに、普段コーチングを生業とする人たちが集まって雑談すると、自然と勝手にお互いをコーチングしあうことになるわけです。
もし僕が、この3日間で僕に色々気づきをくれた方々にお金を払って業務でコーチングをしてもらって同じだけの気づきを得ようと思ったら、参加費の10倍で足りるかどうかわかりません。足りないんじゃないかな。

……という、本当に、ぜいたくな会でした。

で、楽しいなぁ、と思っていた3日めの朝、このaki.mさんのブログを読んでひええとなりました。

aki-m.hatenadiary.com

濃密とは言え、雑談のように話していた1日分の内容をきちんとまとめてこういう形でアウトプットしていて、その量が半端なく。
とんでもねーな、と思いつつ、そこではた、と考えてしまったわけです。

果たして自分は、このボリュームに伍するだけの何かを得たのだろうか、と。

それからは、僕は結局この会で何を得たのかなぁ、なんてことをつらつら考えながら帰路についていました。

疲れもあって結局、その自分の中の問いに答えられないままその日は寝てしまったのですが、朝起きて、振り返りと言えば聞こえはいいけど、合宿中に考えたいろんなことをずっと思い返していました。

それで、ああ、と思い至りました。
僕自身が、たくさんの思い込みやトラウマに囚われていた、ということに。

それを象徴する話が、1日目の夕食の際に交わした会話にありました。

この合宿には、いわゆるJTCから来ている人もたくさんいて、大企業でアジャイルやるの大変だよねー、みたいな話題になっていたと思います。

僕もかつてJTCに勤めていて、晩年は社内政治の多さに辟易としてたこともあって、その場で「自分がもし、古巣や他の大企業からコーチングを頼まれたとしても請けられないかな。社内政治しんどいし」とぽろっと口にしたんです。
そしたら、目の前に座っていた川口さんが「それは違うんじゃない」と言ってこられたんです。

社員だった当時と今は立場が違う。社員時代は直属の上司を介してしか意思決定者にアクセスできなかったかもしれないけど、今の立場でそんなことをしたらダメで、意思決定できる人を捕まえて直接掛け合えばいいだけ。
社員時代と同じようなアプローチしかできないと考えてしまうのはただの思い込みで、もし社員時代の辛さがトラウマになってしまっていたとしても、それを乗り越えないといけない。
トラウマと向き合うのは大変で辛いけど、辛さを乗り越えてフラットに考えれば、今の立場は当時と違うということは簡単にわかるはず。

本当はもっと長々と話していたけど、だいたいまとめるとこんな言葉をもらっていました。

これを踏まえて考えると、他の件も含め、自分があの場で話した自身の課題や悩みって、ことごとく思い込みやトラウマに起因するものだった気がします。
要するに、たくさんの感情に囚われていたのだと。
「人間って感情の動物だから」って、つい最近誰かへのコーチングで話した記憶があるんですけど、かくいう自分が感情の動物であることをすっかり忘れていました。

「それに向き合うのはアンガーマネジメントに似た何か」というのも川口さんからかけてもらった言葉ですが、自分に足りてなかったのはそれなんだな、というのが僕がこの合宿で得た最大の気づきだったかもしれません。

そういう意味では、僕のドロドロした感情ダダ漏れの話に耳を傾け、真摯にアドバイスくださった参加者の皆さんには、申し訳無さもありつつ、感謝しかないです。

ここずっと、僕は誰かの相談相手になるばかりで、逆の立場でこんなにたくさん相談に乗ってもらえたこの会は本当に貴重な機会でした。
願わくば、僕も誰かのなにかの気付きのきっかけになれていればいいな、と思いつつ。

*1:この会で初めてお会いした方で、一応お名前は覚えてるつもりなのですが、もし間違えていたら失礼極まりないのでちゃんと確認を取ってからお名前を記載します。

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