bonotakeの日記

ソフトウェア工学系研究者 → AIエンジニア → スクラムマスター・アジャイルコーチ

Bell-state と観測器(Bell-costate)

前回の続き。さっき気づいたのでメモ。

以降量子計算な用語で書き下しますが、Bell-stateをこしらえるのには、HadamardゲートHとC-NOTゲートCNの組み合わせを使います。
 \eta_A = CN \circ (H \otimes id) \circ (\triangleright \otimes \triangleright)
ここで、\trianglerightは適当な1量子状態の生成。なんかのケット。
一方、量子テレポーテーションでAliceが2状態を観測するときは、Hadamard・C-NOTゲートを、さっきの逆順で組み合わせます。
 \eta^^\dagger_{A^*} = (\triangleleft \otimes \triangleleft) \circ (H \otimes id) \circ CN
ここで、\triangleleftは適当な1量子状態の観測。なんかのブラ。

で、HadamardゲートもC-NOTゲートも、2回適用するとidに戻るinvolutionな操作なので、
 \eta^^\dagger_{A^*} \circ \eta_A = (\triangleleft \otimes \triangleleft) \circ (\triangleright \otimes \triangleright) = \delta^2
になります。(δは単純なブラとケットの組み合わせで得られるスカラー量)おお、なんかいい感じで対になってんじゃん。
…と思ったのですが、よく考えると\eta_Aと対になって欲しいのは\eta^^\dagger_{A^*}でなく\eta^^\dagger_{A}なので…あれ?
ここにあった式は明らかな計算間違いだったので、消しました。あしからず
いや、何かのスカラー量にはなると思うけど、どうも対応取れた感じがしないなぁ…

ということで、謎は深まるのでありました。



[追記] 普通に行列に落としてみても、\eta_Aで共役転置なのは\eta^\dagger_{A^*}になるような…ぐぅ。 ヒビルテではベル行列(EPRペア)の計算時、C-NOTゲートの後にC-Zゲートをはさんでいるんだけど、それでも一致しない。うーん。

[追記2] めんどくさいので直してませんが、このエントリーで\eta^\dagger_{A^*} と読んでるものの呼称は、実際には不正確…だと思われます。詳しくはこちら

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