bonotakeの日記

ソフトウェア工学系研究者 → AIエンジニア → スクラムマスター・アジャイルコーチ

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※ 今しがた、親と付き合って酒をしこたま飲んだので、正しいことかいてるかは(いつも以上に)保証できません。日本語がおかしいかもしれません。
以上(1, 2)を踏まえて考えてみると、以下のような、プリミティブな関数をもう一個追加すれば、とても見通しが良くなる。

wrap :: Lang -> Computer Lang
wrap l = Run $ \p ->
         case p of
             P l' -> (I l p l', l)
             I l' _ _ -> (I l p l', l)

wrap(ネーミングセンスへの突っ込みはご勘弁を…) は、与えられたプログラム p に対して、言語 l での解釈を付与する。これは run (付与された解釈を実行する)と対になっていて、同じ言語で wrap をして run をすると元に戻る ((wrap >>= run) は return と等しい)。言い換えれば、モナド上で、wrap は run に対する右単位射右逆射 (section、切断) になってる。
※ 上の表現がわかりづらければ、wrap は「言語 l でコード化する」あるいは「言語 l のプログラムに直す」、run が「プログラムを実行する」と読み替えても良い。(wrap じゃなくて encode って名前の方が良かったかも…)
この wrap と run の組み合わせで、 インタプリタコンパイラも、モナドの操作として、かなりシンプルに書きなおせる。

-- インタプリタ (シンプル版)
interpret2 :: Lang -> Lang -> Computer Lang
interpret2 m l = run l >> wrap m

-- コンパイラ (シンプル版)
compile2 :: Lang -> Lang -> Lang -> Computer Lang
compile2 m t s = run s >> wrap t >> wrap m

どちらも、入力プログラムを仮定して、それをいっぺん run した後に

  • インタプリタは、自分自身が書かれた言語で wrap したもの。
  • コンパイラは、ターゲット言語で wrap し、更に自分自身が書かれた言語で wrap したもの。

これは、sumiiくんが初めに言っていたインタプリタコンパイラ+実行系」、って言明の補強にもなってる。run を実行系と解釈すれば、run を後ろにくっつける = 後ろの wrap を一個削る なので。(追記:ただし厳密には、「run_M o C」と言うのはあまり正しくないかも。以下注釈。*1

で、いずれにせよ、あるいはインタプリタコンパイラを何重に重ねた場合でも、元の入力プログラムを動作させるには、wrap されている分だけ run させればよい。


…多分。

*1:インタプリタコンパイラ+実行系」と解釈したときに、コンパイラにくっつく実行系は、文脈から考えれば run m(コンパイラが書かれた言語の実行系)ではなく、run t(ターゲット言語の実行系)だと思う。なので、実際には「run_M o C」というより、run_M が C の中に組み込まれると同値、と考えた方がよさそう。具体的には、C = compile2 とすれば、wrap t の後ろに run t をはさむと、interpret2 (= I) と同じ動作になる。

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